fetus_logo.gif whats_new_title.gif







英国でも精子の質低下

授精能への影響は不明

【英エジンバラ】
昨年、パリジャンの精子の質が低下しているとの報告があったが、英・生殖生物学センター(エジンバラ)のStewart Irvine博士らが『British Medical Journal』に「スコットランド人男性の精子の質も低下している」と発表した。

運動性精子の減少も

Irvine博士らによると、今回の研究によって英国でも精液の質が低下していることが初めて実証された。ただし、現在のところ精子数の減少が授精能に影響しているとの証拠は得られていないという。

同博士らは、1984〜95年の間、スコットランドの研究施設で577例の精液サンプルを分析した。その結果、1959年以前に生まれた男性の射精時の平均精子数は約9,800万/mlだったが、1970年以降に生まれた男性では7,800万/mlだった。

若年男性では1ml当たりの精子数が減少しただけでなく、総精子数も減少し(3億100万対2億1,400万)、運動性精子も減っている(1億6,900万対1億2,900万)ことが判明した。

Irvine博士らは「1970年代に生まれた男性の射精1回当たりの運動性精子数は1950年代に生まれた男性に比べて約24%少ない。精子数の減少と質の低下は環境が要因ではないか」としている。

原因はDES、農薬、喫煙

モナシュ大学(オーストラリア・メルボルン)生殖・発育研究所のD.M.deKretser
所長は、同誌の論評で「胎児期のエストロゲン様化合物への被爆が、精子の質の低下を招くのかもしれない。1945〜70年の間に妊娠し、ジエチルスチルベストロール(DES)の投与を受けた妊婦では、その男児の精子数が減少して、停留精巣や尿道下裂が多く認められたことが知られている」としている。

同所長によると、農薬DDTの代謝産物であるp,p-DDEなどの環境汚染物質にも抗アンドロゲン作用があり、精巣機能に影響を及ぼしている可能性がある。

一方、ノースカロライナ大学(米ノースカロライナ州チャペルヒル)のMarilyn Vine教授は「精子の質の低下は喫煙によるのではないか」と同誌に投稿した。同教授によると、喫煙者の1ml当たりの精子数は非喫煙者より15〜24%少ないとする報告もある。

1992年に行われたメタ分析によると、過去50年間、精子数は世界全体で減少しているが、1970〜90年には増加している。同教授は「この背景には米国やフィンランドなどの男性が1960年代に禁煙を始めたという事実があるのではないか」と指摘した。

このメタ分析は世界中から60件以上の研究を集めて行われたものだが、1940〜90年代の間に平均精子数が1億1,300万から6,600万に減少したことが明らかにされている。


アルコール常飲者では薬剤が無効なケースも

【独マンハイム】
アルコールを摂取すると薬剤の作用が強まるが、アルコールの常飲者ではその裏返しの現象が生じるとザレム病院内科(ハイデルベルク)のHelmut K.Seitz教授が、精神病における内科的問題と題するシンポジウムで報告。常飲者では肝臓がアルコールで訓練されて薬剤が代謝されやすくなっているため、アルコールが介在しない空腹時には、代謝速度が極端に速くなり、治療的濃度に達しない危険性がある」と述べた。

治療的濃度に達せず

同教授によると、薬剤の多くは肝ミクロソームでチトクロームP-450系の種々のアイソザイムによって分解されるが、アルコールも例外ではない。アルコール常飲者でない人が薬剤をアルコールとともに服用すると、アルコールを代謝している間はバルビツール酸系睡眠薬、麻薬性鎮痛薬、ワルファリンなど抗凝固約、トルブタミドなどの経口糖尿病治療薬、アセトアミノフェンなどの薬剤は酵素の周辺で待機していなければならず、薬剤の半減期が延長されることになり、作用は増強される。

Seitz教授によると、アルコール常飲者では状況が異なってくる。日常的にアルコールを摂取すると、肝チトクロームP-450系のアイソザイムによって酵素が誘導され、アルコールだけでなく薬剤も代謝されやすくなるが、早朝など空腹時に酵素の周辺に競合物質としてのアルコールが存在していないため、薬剤の代謝速度が極端に速くなる。その結果、薬剤の血中濃度が治療的レベルに達しない恐れが出てくる可能性があり、特にフェニトイン、ワルファリン、プロプラノロールを服用している場合は生命にとってきわめて危険だという。


カフェインで妊孕(にんよう)性低下

【ニューヨーク】
カフェインは妊孕性を低下させるので、妊娠を望む女性はコーヒーを控えたほうがよいかもしれない、とジョンズ・ホプキンス大学(メリーランド州ボルティモア)衛生および公衆衛生学のCynthia K. Stanton博士らは『American Journal of Epidemiology』に報告した。

受胎遅延リスクが2.5倍

Stanton博士らが妊婦2,500例を調査した結果、1日に3杯以上のコーヒーを飲む非喫煙女性に比べて、受胎が1年以上遅延するリスクが2.5倍高かった。

同博士によると、一般にカフェイン摂取量が多いほど妊娠の可能性は低くなる。例えば、1杯のコーヒーに含まれるカフェインが100mgとして、300mg(1日2杯)は8%の低下、少量群(1杯)は2%の低下だった。

同博士らは、カフェインがDNAを傷害し、染色体異常を引き起こすのではないかと推測した。カフェインの代謝は月経周期とともに変化しており、着床期にはより多く蓄積する。そのため、妊娠初期に気付かない自然流産となるのではないかとしている。同調査の対象妊婦の7%(173例)が妊娠1カ月目に多量のカフェインを取得していた。

一方、ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)産婦人科のBarbara Luke准教授は、カフェインは無害な物質でないと明言したうえで、「Stanton博士らは、カフェイン100mgと1杯6オンス(約170g)のコーヒーが同等と設定しているが、ほとんどの場合、実際には1杯のコーヒーが8〜10オンス(約227〜283g)に相当する。また、エスプレッソを飲む女性のことも考慮していない」と疑問を呈している。


“排卵日の翌日は受胎しない”
受胎可能期間をより明確に特定

【米ノースカロライナ州リサーチトライアングルパーク】
米国立環境衛生科学研究所(リサーチトライアングルパーク)疫学部のAllen Wilcox部長らは女性の受胎可能期を従来より明確に特定し、「受胎は排卵日の5日前から排卵日までの間の性行為によって起こるが、排卵日の翌日は受胎の可能性が全くない」と『New England Journal of Medicine』に報告した。

排卵日当日では33%の受胎率

同部長らは、妊娠を望む健康な女性221例を対象に4年間にわたって調査を行った。対象群の女性は避妊を中止し、性行為の有無を毎日記録した。また、毎日採取した尿2万7,000サンプルについて、エストロゲンとプロゲステロンの代謝産物およびヒト絨毛性ゴナドトロピンの濃度上昇を測定し、排卵日と受胎日を推定した。検査室での分析に数年を要した。

その結果、受胎する可能性のある期間のうち1日だけ性行為をおこなった場合、排卵日の5日前に性行為を行った女性の10%が受胎した。受胎率は性行為を行った日が排卵日に近づくほど上昇し、排卵日に性行為を行った場合は33%が受胎した。排卵日の翌日以降に性行為を行ったときは受胎は起こらなかった。

同部長は「過去の研究は受胎可能期を排卵日の2〜10日前から数日後までの間にあると予測していたが、この研究はその期間をより正確に特定した」と述べた。

タフツ大学(ボストン)産婦人科のAlan DeCherner部長は「これは受胎の可能性がいつ最大になるかを明確に示した優れた研究だ。最も意外だったのは、排卵日の翌日以降は受胎が起こらないという知見だ。私は排卵日の翌日以降も受胎する可能性があると思っていた」とコメントした。

また一般には、性行為の時期が児の性別を決定するとする説や、頻繁な性行為は精子数が減少するため受胎の可能性が低下するという説が、異論はあるものの広く信じられている。しかしWilcox部長らは、いずれの説を支持する結果も得られなかったとしている。

排卵5日前から排卵日までの6日前の受胎可能期間中、性行為を毎日行った場合、受胎率は37%の最大値を示した。性行為の回数が減少すると受胎率は急速に低下した。

避妊にも有用な知見

ベイラー大学(テキサス州ヒューストン)のJoe Simpson博士は付随論評で「この研究で、受胎はおもに排卵日もしくはその直前の性交によって起こるが、その期間は限定しているわけではないということが確認された」とコメントした。

同博士は「この知見は妊娠を避けたい女性にも、避妊を望む女性にも有用だ」とし、「現在、24時間以内に排卵が起こるかどうかを判定する検査薬を店頭で手に入れることができる。妊娠を確実に避けるには、排卵日の2〜3日後まで性行為を控えればよい」と述べた。

Wilcox部長は「この研究によって、6日間の受胎可能期間の開始日を判定できる簡便な検査法の開発が促進されることを期待する。現在の検査法は排卵のおおよその期間を示すだけで、排卵直前の受胎可能期を正確に知ることはできない。既にいくつかの製薬会社がこの研究を開始している」と述べた。



カラー経膣超音波装置の発達

ut_arcuatus.gif 経膣式超音波装置が開発されて産婦人科領域の学問は多大の恩恵をこうむった。それは不妊治療分野に置いても例外ではなかった。特に卵胞計測や採卵技術はこのために大いに進歩しより安全により簡単に体外受精が可能になったことは特筆すべき技術と言えよう。

更に最近になってカラードップラーを用いた映像を経膣プローべを通して得られるようになってきている。カラードップラーでは遠ざかる血流を青く、近づく血流を赤く表現し血液の流れる様子を知ることが出来る。

ut_bvrare.gif

しかもコンピューター技術を駆使すれば流速、血管抵抗など血管に関する様々な情報を得ることが出来るのである。
例えば子宮には写真のように今までに余り知られていなかった細血管が存在することが判明した。この2枚の写真のように血管の多い子宮、少ない子宮が有ることがわかり、また血管の分布などを調べれば着床の研究にも役立つのではないかと考えられている。                        


魚を食べると内膜症になる?

dioxin1.gif 顕微授精の登場によって男性不妊症に光明が指した現在、子宮内膜症は残された難治不妊症の原因の多くを占めている。しかも、子宮内膜症の頻度は増え続けていると言われている。以下のショッキングな報道がAERA によってなされたので要旨をまとめる。

米国ウィスコンシン大学のグループは1977年から微量のダイオキシンが生殖に与える影響を調べる実験を行っている。ダイオキシン入りの餌で4年間飼育した赤毛ざるが死んだので解剖したところ重篤な子宮内膜症が見つかった。90年、92年に死んだサルも同様だった。ウィスコンシン大学霊長類研究センターのポーマン博士は全部のサルのお腹を腹腔鏡で観察したところダイオキシンを多く与えたサルほど内膜症の発生が多かった。

母乳中のダイオキシン類の平均濃度/WHOまとめ(一部改編)
日本(大阪)51
オランダ40
イギリス37
ドイツ32
ベトナム20
カナダ18
pg/脂肪1g

日本人の母乳中のダイオキシン濃度は他国に比して極めて高く、ダイオキシンを大量に含むと言われる枯葉剤をまかれたベトナム人のそれよりも多いそうだ。 ダイオキシンは焼却ゴミから発生して殆ど食べ物を通じて体内に蓄積される。ダイオキシンはゴミの中でも塩化ビニールを多く含むものを多く燃やすと発生しやすいといわれている。
一日あたりのダイオキシン摂取量は魚で105pgと最も多く、特に内界魚に多いということである。ダイオキシンは分解されにくいので海中に降り注いだダイオキシンを含む灰が海水や海底の泥を汚染し魚に蓄積され、魚を食べる人の体内で濃縮される。
子宮内膜症についてはその原因に諸説有り未だ謎の状態である。しかもなってしまうと治療に長期間を要し大変やっかいな病気である。そこで、できれば予防したい。今回の報道から見るとゴミ焼却の多い地域の近海魚を食べるときは良く考えた方が良さそうである。
                                         

                                                


 赤ちゃんを作ろうメニューへ   fetus organization ホームページへ

合い言葉「心と身体を緩めて赤ちゃんを創ろう」

IVF OSAKA(河内総合病院不妊センター)
(C)Copyright 1996 fetus organization. All rights reserved.
Reproduction for personal use is permitted.
All other uses are prohibitted without the formal authorization.