
バレオンカプセル100mg,バレオン錠200mgは,北陸製薬(株)研究所で創製さ れた塩酸ロメフロキサシを主成分とした新キノロン系の広範囲経口抗菌剤である。 本剤は化学構造上,キノリン環の6位及び8位にフッ素並びに7位に3−メチルピペラジ ニル基を有する。グラム陽性菌からグラム陰性菌及び一部の嫌気性菌まで幅広い抗菌スペ クトルと強い抗菌力を示し,また種々の他剤耐性菌に対しても優れた抗菌力を示す。経口 投与した際の吸収は良好で,血中濃度は用量依存的に上昇し,血中半減期は約7〜8時間 である。また,各種組織,体液への移行は良好で,尿中には約80%が48時間以内に未 変化体のまま排泄される。
■組成
バレオンカプセル100mg:1カプセル中 ロメフロキサシンとして100mg(塩酸
ロメフロキサシン110.4mg)を含有する。
添加物として,カプセルにラウリル硫酸ナトリウムを含有
する。
バレオン錠200mg:1錠中ロメフロキサシンとして200mg(塩酸ロメフ
ロキサシン220.8mg)を含有する。
■効能・効果
ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,ペプトストレプトコッカス属,淋菌
,ブランハメラ属,大腸菌,シトロバクター属,サルモネラ属,シゲラ属,クレブシェラ
属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビ
デンシア属,緑膿菌,インフルエンザ菌,アシネトバクター属,カンピロバクター属のう
ち本剤感性菌による下記感染症
〇毛嚢(包)炎,膿疱性ざ瘡,せつ,せつ腫症,よう,丹毒,蜂巣炎,リンパ管(節)炎
,ひょう疽,化膿性爪囲炎,皮下膿瘍,化膿性汗腺炎,集簇性ざ瘡,感染性粉瘤,慢性
膿皮症,肛門周囲膿瘍
〇乳腺炎,骨髄炎,関節炎,外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染
〇急性気管支炎,慢性気管支炎,気管支拡張症(感染時),慢性呼吸器疾患の二次感染,
びまん性汎細気管支炎,肺炎,肺化膿症
〇腎盂腎炎,膀胱炎,前立腺炎,淋菌性尿道炎
〇胆のう炎,胆管炎
〇細菌性赤痢,腸(大腸)炎
〇子宮付属器炎,子宮内感染,バルトリン腺炎
〇眼瞼炎,麦粒腫,眼瞼膿瘍,涙嚢炎,瞼板腺炎,角膜潰瘍
〇中耳炎,副鼻腔炎
〇歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎
■用法・用量
通常,成人にはロメフロキサシンとして1回100〜200mg(100mgカプセルは
1〜2カプセル,200mg錠は1/2〜1錠)を1日2〜3回経口投与する。
なお,感染症の種類及び症状により適宜増減する。
■使用上の注意
本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾
病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。
1.一般的注意
光線過敏症,全身発疹等の皮膚症状があらわれることがあるので,投与にあたっては
,事前に患者に対し以下の点について指導すること。
(1)日光曝露をできるだけ避けること。
(2)発疹等があらわれた場合には服薬を中止すること。
また,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〔「臨床適用」の項参照〕
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
(1)本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
(2)フルルビプロフェンアキセチル又はフェンブフェンを投与中の患者〔「相互作用
」の項参照〕
(3)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人〔「妊婦・授乳婦への
投与」の項参照〕
(4)小児〔「小児への投与」の項参照〕
3.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)高度の腎障害のある患者〔血中濃度が持続するので,減量又は投与間隔を,あけ
て使用すること。〕
(2)てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を起こすことがあ
る。〕
(3)類似化合物(キノロン系抗菌剤)に対し過敏症の既往歴のある患者
(4)高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
4.相互作用
(1)併用しないこと
1)フルルビプロフェンアキセチル〔まれに痙攣を起こすおそれがある。〕
2)フェンブフェン〔類似化合物(エノキサシン,ノルフロキサシン)で,併用
により,まれに痙攣を起こすことがあるとの報告がある。〕
(2)併用に注意すること
1)フェニル酢酸系又はプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(フェンブフ
ェン,フルルビプロフェンアキセチルは併用禁忌)〔痙攣を起こすおそれが
ある。〕
2)アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸剤〔本剤の吸収が低下し,効果が
減弱されるおそれがある。〕
5.副作用(まれに:0.1%未満,ときに:0.1〜5%未満,副詞なし:5%以上又
は頻度不明)
(1)重大な副作用
1)ショックまれにショック症状を起こすことがあるので,観察を十分に行い
,呼吸困難,血圧低下,冷汗等の症状があらわれた場合には,投与を中止し
適切な処置を行うこと。
2)急性腎不全まれに急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるの
で, 定期的に検査を行うなど観察を十分に行い, 異常が認められた場合には
, 投与を中止し適切な処置を行うこと。
3)偽膜性大腸炎 まれに偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれ
ることがある。腹痛, 頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止す
るなど適切な処置を行うこと。
4)低血糖まれに重篤な低血糖があらわれることがある(高齢者,特に腎障害
患者であらわれやすい)ので,観察を十分に行い,異常が認められた場合に
は投与を中止し,適切な処置を行うこと。
5)横紋筋融解症 筋肉痛, 脱力感, CPK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上
昇を特徴とし,急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれる可能性が
あるので注意すること。
6)間質性肺炎他のニューキノロン系抗菌剤で発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X
線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれたとの報告があるので,
このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の
投与等の適切な処置を行うこと。
7)痙攣,口蓋弓腫脹まれにこのような副作用があらわれることがあるので,
このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
(2)その他の副作用
1)過敏症 ときに発疹,またまれに蕁麻疹,そう痒感,発赤,光線過敏症等の
過敏症状があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合に
は投与を中止すること。
2)腎臓ときにBUN,クレアチニンの上昇等があらわれることがある。
3)肝臓 ときにGOT,GPT,Al−P,総ビリルビンの上昇等があらわれ
ることがある。
4)血液ときに白血球減少,血小板減少,好酸球増多,またまれに赤血球,ヘ
モグロビン,ヘマトクリットの減少があらわれることがあるので,観察を十
分に行い,異常が認められた場合には投与を中止すること。
5)消化器 ときに食欲不振,胃部不快感,嘔気,嘔吐,腹痛,軟便・下痢, ま
たまれに口内炎,口角炎,口内乾燥,胸やけ,腹部膨満感,胃腸障害,便秘
等があらわれることがある。
6)精神神経系 ときに頭痛,めまい,またまれに不眠,眠気,振戦等があらわ
れることがある。
7)その他まれに倦怠感,熱感,浮腫,リンパ節腫脹,心悸亢進があらわれる
ことがある。
6.高齢者への投与
高齢者では腎機能が低下していることが多いため,高い血中濃度が持続するおそれが
あり,副作用が発現しやすいので,用量並びに投与間隔に留意し,慎重に投与するこ
と。〔「副作用」の低血糖の項参照〕
7.妊婦・授乳婦への投与
妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していないので,妊婦又は妊娠してい
る可能性のある婦人及び授乳中の婦人には投与しないこと。
8.小児への投与
小児に対する安全性は確立していないので,小児には投与しないこと。
9.その他
(1)外国で他のニューキノロン系抗菌剤の投与により,まれにアキレス腱炎,腱断裂
等の腱障害が報告されているので,観察を十分に行い,異常が認められた場合に
は投与を中止し,適切な処置を行うこと。
(2)動物実験(幼若イヌ,幼若ラット)で関節異常が認められている。
■薬効薬理
1.抗菌作用1〜6)
1)グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対し,幅広い抗菌スペクトルを有し,ブドウ球
菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,ペプトストレプトコッカス属,淋菌
,ブランハメラ属,大腸菌,シトロバクター属,サルモネラ属,シゲラ属,クレ
ブシェラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モ
ルガニー,プロビデンシア属,緑膿菌,インフルエンザ菌,アシネトバクター属
,カンピロバクター属に対して優れた抗菌力を示した。
2)ほとんどの臨床分離株に対してノルフロキサシンと同程度,エノキサシン及びピ
ペミド酸より強い抗菌力を示した。
3)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌,ナリジクス酸耐性大腸菌,β−ラクタマーゼ産
生淋菌等他剤耐性菌に対して優れた抗菌力を示した。
4)マウスの実験的全身,尿路及び肺感染症に対してオフロキサシンと同程度もしく
はそれ以上,ノルフロキサシン,エノキサシン及びピペミド酸より優れた治療効
果を示した。
2.作用機序1)
細菌のDNAジャイレースに作用し,DNA合成を阻害する。
抗菌作用は殺菌的であり,最小殺菌濃度は最小発育阻止濃度とほぼ一致している。
3.感受性テスト
日常検査においては,本剤の感受性テストはディスク法により行われ,その製品には
一濃度ディスク(昭和ディスク(化学療法剤),KBディスク‘栄研’)及び三濃度
ディスク(トリディスク‘栄研’)がある。
■体内薬物動態
1.血中濃度7)
健常成人における血中濃度は投与後約1時間で最高値(Cmax100mg:1.1
9μg/ml,200mg:2.12μg/ml)に達し,その半減期は7〜8時間
であった。
図
経口投与時の血中濃度(健常成人)
2.分布
本剤のヒトにおける各組織への移行は良好で,皮膚,骨髄血,喀痰,扁桃,上顎洞粘
膜,前立腺,胆のう,胆汁,女性性器,涙液,唾液,歯肉等の組織では血中濃度と同
程度もしくはそれ以上であった。ラットでの反復投与試験において,気管,軟骨,皮
膚からの消失が単回投与時と比較して遅延する傾向が認められた。
3.代謝・排泄7)
本剤は体内でほとんど代謝を受けず,健常成人に1回200mgを経口投与した時,
未変化体の累積尿中及び糞中排泄率は,投与後72時間まででそれぞれ投与量の80
.6%及び9.4%であった。
4.腎機能障害患者8)
腎機能障害患者では,腎機能の低下に伴い,血中濃度の半減期の延長及び累積尿中排
泄率の低下が認められた。
■臨床適用
一般臨床試験,3種の用量設定試験(呼吸器感染症,複雑性尿路感染症,歯科口腔外科領
域感染症)及び対照薬をおいた7種の二重盲検比較試験(浅在性化膿性疾患,呼吸器感染
症,複雑性尿路感染症,急性単純性膀胱炎,感染性腸炎,婦人科領域感染症,中耳炎)を
含む合計4,703例について行われた臨床試験の概要は次のとおりである。
一般臨床試験の1日投与量は300mgが23.6%,400mgが15.6%,600
mgが57.7%であり,投与期間は7日以内が63.5%を占め,14日以内が93.
8%であった。
1.浅在性化膿性疾患(皮膚感染症)
ブドウ球菌属,レンサ球菌属等による浅在性化膿性疾患(毛嚢炎,せつ,蜂巣炎,ひ
ょう疽,皮下膿瘍,感染性粉瘤等)に対する有効率は79.5%(240/302)
であった。また,浅在性化膿性疾患を対象とした二重盲検比較試験によって本剤の有
用性が確認された。
大腸菌,腸球菌属等による肛門周囲膿瘍に対する有効率は81.3%(13/16)
であった。
2.外科・整形外科領域感染症
ブドウ球菌属,レンサ球菌属,腸球菌属等による乳腺炎,骨髄炎,関節炎に対する有
効率は100%(15/15),65.3%(32/49),66.7%(12/1
8)であった。外傷・熱傷・手術創等の表在性二次感染に対する有効率は82.7%
(67/81)であった。
3.呼吸器感染症
呼吸器感染症(慢性気道感染症,肺炎)を対象とした用量設定比較試験の成績(有効
率)は,400mg投与群(200mg×2回)72.9%(35/48),600
mg投与群(200mg×3回)69.6%(32/46)であった。
一般臨床試験におけるブドウ球菌属,レンサ球菌属,ブランハメラ属,クレブシェラ
属,緑膿菌,インフルエンザ菌等による細菌性の急性気管支炎,慢性気道感染症,肺
炎に対する有効率は,それぞれ89.3%(100/112),74.6%(264
/354),81.2%(69/85)であった。また,呼吸器感染症を対象とした
二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認された。
4.尿路感染症
複雑性尿路感染症を対象とした用量設定比較試験の成績(有効率)は,400mg投
与群(200mg×2回)61.5%(32/52),600mg投与群(200m
g×3回)67.3%(33/49)であった。
一般臨床試験における大腸菌,ブドウ球菌属,腸球菌属等による細菌性の膀胱炎,腎
盂腎炎,前立腺炎及び淋菌性尿道炎に対する有効率は,それぞれ82.8%(623
/752),71.0%(103/145),64.0%(16/25),91.1
%(144/158)であった。また,急性単純性膀胱炎及び複雑性尿路感染症を対
象とした二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認された。
5.胆のう炎,胆管炎
大腸菌,クレブシェラ属,エンテロバクター属等による胆のう炎,胆管炎に対する有
効率は88.5%(46/52)であった。
6.感染性腸炎
シゲラ属,サルモネラ属,カンピロバクター属等による細菌性赤痢,腸(大腸)炎に
対する有効率は100%(31/31),85.4%(41/48)であった。また
,感染性腸炎を対象とした二重盲検比較試験で本剤の有用性が確認された。
7.婦人科領域感染症
ブドウ球菌属,レンサ球菌属,大腸菌等による子宮付属器炎,子宮内感染,バルトリ
ン腺炎に対する有効率は,それぞれ71.0%(22/31),80.7%(67/
83),73.1%(19/26)であった。また婦人科領域感染症を対象とした二
重盲検比較試験で本剤の有用性が確認された。
8.眼科領域感染症
ブドウ球菌属,エンテロバクター属等による麦粒腫,涙嚢炎,瞼板腺炎に対する有効
率は93.9%(46/49),64.3%(18/28),87.5%(28/3
2)であった。
9.耳鼻科領域感染症
ブドウ球菌属,緑膿菌等による中耳炎,副鼻腔炎に対する有効率は,56.4%(6
2/110),73.5%(25/34)であった。また,中耳炎を対象とした二重
盲検比較試験で本剤の有用性が確認された。
10.歯科口腔外科領域感染症
歯科口腔外科領域感染症を対象とした用量設定比較試験の成績(有効率)は,40
0mg投与群(200mg×2回)81.0%(47/58),600mg投与群
(200mg×3回)80.3%(49/61)であった。
一般臨床試験におけるレンサ球菌属,ペプトストレプトコッカス属等による細菌性
の歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎に対する有効率はそれぞれ65.8%(52/7
9),78.0%(32/41),74.6%(50/67)であった。
11.その他
敗血症,腹膜炎に対しては,現時点で十分な評価をなしうるデータが得られていな
い。
12.副作用及び臨床検査値の変動
1)承認時
承認時における総症例4,640例中,副作用は157例(3.38%)に認
められ,発現件数は203件(4.38%)であった。主なものは発疹等の過
敏症状が28例(0.60%),軟便・下痢,胃部不快感,嘔気等の消化器症
状が98例(2.11%),めまい,ふらつき等の精神神経症状が33例(0
.71%)等であり,光線過敏症は1例(0.02%)であった。また,臨床
検査値の異常変動は検査を実施した総症例3,142例中166例(5.28
%)にみられ,主なものはGOT,GPT,Al−P上昇等の肝機能検査値異
常が89例(3.04%)等であった。
2)市販後の使用成績調査
市販後の使用成績調査では,総症例8,799例中,臨床検査値の異常変動を
含む副作用は64例(0.73%)に認められ,発現件数は81件(0.92
%)であった。主なものは発疹等の過敏症状が20例(0.23%)であり,
そのうち光線過敏症は4例(0.05%)であった。また,胃部不快感,下痢
,腹痛等の消化器症状が36例(0.41%),GOT,GPT上昇等の肝機
能検査値異常が5例(0.06%)等であった。
3)光線過敏症に関する市販後調査15,16)
全国100施設で2年間にわたり,光線過敏症に注目した市販後調査では,収
集した4,276例中,副作用は101例(2.36%)で,主なものは光線
過敏症,発疹等の過敏症状56例(1.31%)であった。そのうち光線過敏
症は44例(1.03%)であり,大部分は軽度〜中等度で,投与中止後軽快
又は正常化した。光線過敏症の発症しやすい治療要因としては,投与日数30
日以上,総投与量20g以上,キノロン服薬歴ありであった。また,光線過敏
症の発現を防止する目的で,過度の日光曝露を避けるよう指導し,投与方法を
原則として1回200mg,1日2回(朝・夕食後),14日以内投与とし,
更に継続投与が必要な場合には1日200mg就寝前1回投与に減量し,総投
与量20g以下とした結果,光線過敏症は324例中1例(0.31%)であ
った。
■非臨床試験
1.急性毒性9)LD50(mg/kg)
2.亜急性毒性10,11)
ラット,イヌ及びサルに13週間経口投与した結果,ラットでは,100mg/kg
/日以上で盲腸の肥大と血清γ−グロブリンの低下が認められた。イヌでは,25m
g/kg/日以上で嘔吐,振戦等の症状,50mg/kg/日で血清GPTの上昇と
血清脂質の低下が認められた。一方,サルでは,100mg/kg/日の少数例に体
重減少が認められた。
3.慢性毒性
ラット及びサルに52週間経口投与した結果,ラットでは30mg/kg/日以上で
,サルでは100mg/kg/日で亜急性毒性と同様の所見が認められた。
4.生殖に及ぼす影響
ラットの妊娠前・妊娠初期,胎児の器官形成期及び周産期・授乳期の各期間に30〜
300mg/kg/日を経口投与した結果,親動物の高用量群で軽度な体重増加抑制
がみられたが,雌雄の生殖能力,胎児への影響は認められなかった。ウサギの胎児の
器官形成期に6.25〜100mg/kg/日を経口投与した結果,催奇形性は認め
られなかった。
5.抗原性12,13)
モルモット,マウス及びウサギを用いて検討した結果,本剤には抗原性(免疫原性及
び過敏症誘発原性)は認められなかったが,類似化合物(キノロン系抗菌剤)との間
に交差反応性が認められた。
6.関節に及ぼす影響14)
幼若イヌ及び幼若ラットを用いて検討した結果,関節軟骨障害が認められた。
■性状
1.製剤の性状
バレオンカプセル100mg:白色(キャップ,ボディ)の不透明な硬カプセル剤で
,その内容物は白色〜微黄白色の粉末又は粒で,にお
いはなく,味は苦い。
外形(実物大)
カプセル号数:3号、重量(g):0.22識別コード:HC198
バレオン錠200mg:白色の割線入りフィルムコーティング錠である。
2.有効成分の理化学的知見
一般名:塩酸ロメフロキサシン
(lomefloxacinhydrochloride)
略号:LFLX
化学名:(±)−1−ethyl−6,8−difluoro−1,4−dihyd
ro−7−(3−methyl−1−piperazinyl)−4−ox
o−3−quinolinecarboxylicacidhydro
chloride
分子式:C17H19F2N3O3・HCl
分子量:387.81
融点:約310°(分解)
性状:白色〜微黄白色の結晶性の粉末で,においはなく,味は苦い。
水に溶けにくく,メタノールに極めて溶けにくく,アセトニトリル,氷酢酸
,エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。旋光性がない。
■取扱い上の注意
規制区分:本剤は指定医薬品である。
注意−医師等の処方せん・指示により使用すること。
使用期限:外箱に表示の使用期限内に使用すること。
貯法:室温保存
■ 包装
バレオンカプセル100mg
PTP:100カプセル(10カプセル×10)
500カプセル(10カプセル×50)
1,000カプセル(10カプセル×100)
バラ:500カプセル1,000カプセル
バレオン錠200mg
PTP:100錠(10錠×10),300錠(10錠×30)
900錠(10錠×90)
バラ:500錠
■主要文献
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14)下武男・他:Chemotherapy,36(S−2),439(1988
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16) 戸澤啓一・他:第41回日本化学療法学会西日本支部総会(1993.12於.
神戸)
■文献請求先
北陸製薬株式会社営業学術部
〒151東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目25−5
1995年10月改訂
日本標準商品分類番号876241
承認番号等
カプセル(2AM)99(薬価基準収載)
錠(7AM)577(薬価基準収載)
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